いよいよ、広域行政調査特別委員会が開かれました。要するに、「奈良県の関西広域連合の不参加についての議論」が、ようやく議会で始まりました。
議長代理のオブザーバーとして参加させてもらい(但し、発言は禁止?)、伯仲した議論の渦中に居られたことは本当に良かったと思っています。
委員会では、理事者側から「関西広域連合」の設立経緯や奈良県の考えについて説明され、それに対する多くの質問や意見が各議員から出されました。
そこで私自身が感じたこと、私個人の所見を述べさせていただきます。
①東日本大震災の奈良県の対応について
関西広域連合と奈良県との比較をされるのは当然で、県としては必死に奈良県の活躍ぶり、成果等を説明された。私も勿論、関係者の苦労・努力は賞賛に値し、それらを否定するつもりは更々ない。問題は、中身である。
県の説明によると、奈良県の出動は、被災地からのオーダーがあって、速やかにそれらにマッチする対応をしたということである。
しかし、私は、メディアから次の様な報道を耳にしたことがある。
被災地は、当初、無政府状態に等しかった。何故なら行政自体も大きく被災していたから。そんな状況下で、被災地自体、これからどのような事態に陥るのか、何から手をつけるべきか、全く統制の取れない状況であった。
関西広域連合(特に兵庫県)は阪神大震災の大きな経験があり、東日本大震災被災地の事態を素早く察知され、非常に効果的な対応をされた。ということである。
政府の無能ぶりと比較しても、或いは奈良県と関西広域連合を較べても、その差は歴然でしょう。
②県側の問題発言
南海・東南海地震対策として奈良県の防災の充実を考えても、関西広域連合に参加することは有効ではないか、という発言に対し、
「奈良県は海無し県で、被災は少ないだろう。むしろ海岸線を持った他府県から応援を求められる可能性がある。」という発言。
一体、何と考えているのか!!!!!
奈良県は地震が起こらない災害の少ない土地柄という迷信。多くの専門家が警鐘しているにもかかわらず、この発言。
奈良県よりも世話になるのは、関西広域連合ではないか。
奈良県は心配いらないから、関西広域連合に入らなくても良いのだ。
私には、そのように聞こえた。また、奈良県の防災意識の低さが露見したようにも思う。
いづれにしても、大きな問題発言である。
私は、憤りすら感じるのである。
③関西広域連合の特別委員会は必要ないという意見
関西広域連合についての議論を議会が何故しなくても良いのか。
全く、意味不明。
そもそも、地方政府は二元代表制であり、知事の関西広域連合に不参加の明確な意思表示があるなら、議会としての考え・意思形成は必要。
県民の多くが知事の考えを不信に思っている現実を率直に捉え、議会として、しっかりと議論し、議会の考えをまとめ、県民に伝えることは、我々の責務である筈。
にもかかわらず、特別委員会まで立ち上げて議論するのは、さも大衆迎合しているだけに過ぎないというような発言をする議員。
全く、言語道断である。
他にも色々あるが、今回はこの3点をブログにさせていただきました。
しかし、発言の場が無いというのはフラストレーションが貯まる一方です。
2011年6月16日木曜日
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