2008年6月8日日曜日

関西大学の高松塚古墳壁画再現展示室




                                                                    

関西大学で高松塚古墳の石室が再現されたことを知り、6/4見学に行ってきました。

この壁画再現室は、前面に芝生の広場を配し、関西大学博物館の玄関横に位置する、すごく環境の良いところにあります。

高松塚の発掘調査は1972年3月に奈良県明日香村を事業主体に奈良県橿原考古学研究所によって行われましたが、当時の研究所所長が関大の末永雅雄名誉教授で、その指導のもと、助教授 干網善教助教授(後 関大名誉教授)が関大の学徒を率いて調査に携わり世紀の大発見がなされました。その後、文化庁の手に渡り、保存の為に処置が施されましたが、残念なことに、30数年を経た今、発見当初の素晴らしい色彩は、石室内で発生した大量のカビにより、見るも無残なものになってしまいました。

発掘調査に関わった関西大は、この貴重な文化遺産を後世の人に残す責務の一翼を担っているとして、発見当時撮られた写真をもとに、美術陶板による石室の再現展示室を再現してくれました。

 石室にはセラミックの一種の陶板を使用し、発見直後の写真を基に、ひび割れや凹凸をつけた後、何と壁画をプリントしたそうです。当時の色彩やはがれ落ちたしっくいなどの微妙な立体感まで忠実に再現され、本物そっくりに仕上げたそうです。

高松塚古墳壁画の再現展示室竣工記念の講演会は7月5日(土)

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